『西鶴発句注釈』 前田金五郎著 2001年1月1日 初版 勉誠出版発行 A5判 226ページ 6500円+税 目 次 凡 例……………………………………………………… 前付 発句集……………………………………………………… 1 春之部…………………………………………………… 3 夏之部…………………………………………………… 59 秋之部…………………………………………………… 74 冬之部……………………………………………………102 追加之部……………………………………………………121 素稿凡例……………………………………………………211 語句索引……………………………………………………213 跋 ……………………………………………………224 参 考 素稿凡例 一、本書は現時の国民諸氏の要望に応じて、国文学の古典 を読みやすく校訂し、これに簡明な註解と平易な解説 とを加へて、新たに「新注国文学叢書」の一として編 刊するものである。 一、本書は西鶴の俳諧が一通り理解出来るやうに適宜その 作品を排列し、頭注を加へた。 一、解説は、最初に西鶴文学の背景を説き、頭注のスペー スに制限があるので、その補ひとして「時代」の項を 草したが、分量の加減で省略のやむなきに至った。豊 田武著「概説日本歴史・下」等を参照されたい。「西 鶴の生涯と作品」「本文解説」及び附録の「西鶴年譜」 の項は、野間光辰著「西鶴年譜考證」を参照させてい ただき、多少私見を加へた。また「生涯と作品」の項 では、本文に収めなかった西鶴の作品をなるべく引用 して置いた。 一、本文は発句・連句・附合の三部に分け、興行之至製作 された年代に西鶴の主要な作品を排列した。ただし発 句だけは年代を問はず四季に分類した。 一、本文は真蹟・原本に就くを原則としたが、一部は参照 の便が得られず、止むを得ず写本・写真等に依った。 また出典の原形に、濁点・句読点を施し、異躰の漢字 は現行のものに改め、平仮名で歴史的仮名遣に従って 総振仮名を施し、「ハ」「ミ」「ニ」は「は」「み」 「に」に、「西鶴」の「鶴」「□」は「鶴」に一定す る等の手を加へた。これは頭注引用の場合も同様であ る。なほ誤刻や慣用字と思はれるものは頭注で説明し た。 一、頭注はスペースの許すかぎり詳しく施し、不十分と思 はれる所は補註或ひは附録の西鶴語彙考證で補ったつ もりであるが、不備の譏は免れないと思ふ。他日補正 の機会を俟つ。 昭和二十六年十二月二日 前田金五郎記