『和本入門――千年生きる書物の世界』
 橋口 侯之介 著

               2005年10月19日………平凡社発行
               B6判、254頁、定価2200円+税


  目  次

まえがき 3

第一章	和本とは何か――その歴史と様式を知る<初級編> 

和本という用語  17
     江戸が復元される古書市場  23
     装訂からみた書物の古い形態  26
     冊子の起源――粘葉装・列帖装  31
     和本のお手本・宋元版  35
     本にも神様がいる  40
     江戸板本の形を作った五山版  44
     江戸初期、古活字版の意義  52
     出版文化の起点・寛永期  56
     上方から発信、元禄の庶民文化  59
     物之本と草双紙  63
     本の大きさでジャンルがわかる  66
     江戸時代をどう区分するか  70
     三都体制の整った江戸中期  72
     多彩な書物文化の時代  76
     明治の初めも和本の世界  84
     和本の流通は古本屋の手に  88

第二章	実習・和本の基礎知識――本作りの作法を知る<中級編>
   
     和本をこよなく愛した人  93
     和本を調べるための考えかた  99
     参考文献『国書総目録』  102
     どれがほんとうの書名か  105
     書名は内題を採用する  112
     表紙の題名を採用したほうがよいとき  118
     内題外題論争  122
     角書という書名の一部  126
     著者表記の決まり  129
     本名が出てこない著者欄  135
     編者の役割と用語  140
     巻数、冊数の調べかた  143
     和本をどう分類するか  148

第三章	和本はどのように刊行されたか――刊記・奥付の見かた<上級編>

階層的な和本の発行形態  155
『江戸砂子』の出版経過  158
刊記や奥付だけではわからない出版の推移  164
刊記・奥付の見かた  173
江戸時代の本屋や都市の呼称  177
板元を特定する方法  179
刊印修ということ  183
よくあった海賊版  189
表紙にも時代性がある  192
この世にたったひとつの本  197
書き入れにも作法がある  200
欠点も隠さず情報公開を  204
和本の貌をみるプロの見かた  207
値段を入れてみる  215

第四章	和本の手入と保存――次の世代に残すために

東京古典会の市場風景  221
和本をどう手に入れるか  227
和本の保管、奥の手  231
虫から本を守る方法  236
現代も有効な虫干し  242

 あとがき  246
 参考文献  248
 用語索引  254


新刊案内(近世文学・その他)に戻る
はじめに戻る