尾崎紅葉書簡大野洒竹宛

                        

菊池眞一


『近世名士書翰集』(昭和4年6月20日)に、大野洒竹宛の尾崎紅葉書簡が掲載されている。どういうわけか、岩波書店『紅葉全集』には掲載されていないようだ。
以下、引用。

 此品有合に任せ入御咲覧申候御叱留被下候
 文学雑誌七冊呈上仕候御門客へ御散し可被下候
願上候暁台注の七部集借覧相願度使差出申候間御渡し被下度外に同註釈御持合せものあらば拝見致度たし婆心録以外
  秋雨の庭に灯も無く
        物を書く
昨夜の吟に有之候此句秋声会の人にあらされば解せず世間の狭き句なり
   七日              紅葉生
 洒竹先生





2017年2月28日公開

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